若者発!まちプロ&さとのば大学ラーニングジャーニー レポート[1]

今年のゴールデンウィークと夏休みの期間、まなびとはさとのば大学の主催する、高校生・大学生を対象とした2泊3日の短期地域留学「ラーニング・ジャーニー」 の地域事務局として、和気町をフィールドに学ぶプログラムをつくり高校生を受け入れました。

夏休みには、岡山県生涯学習センターの主催する地域づくり実践研修「若者発!まちプロ」に参加する大学生をインターンとして受け入れ、プログラム運営のサポートをしてもらいました。インターン生による、ラーニングジャーニー&まちプロの体験レポートをお届けします。 


大学生・かえでさんによるレポート


【まちプロに参加したきっかけ】

私がこの活動に参加した理由は2つある。1つ目は、学内だけではなく学外でいろんな活動、経験をされている人たちと出会い、自分の視野を広げるため。もう1つは、自分の住む地域が過疎化が進んでおり、解決策のヒントになるものを発見するためである。


〇1日目

【オリエンテーション】

ENTER WAKEに集まり、高校生と顔合わせをした。自己紹介を交えたオリエンテーションを行い、和菜食堂の石原さんたちが作ってくださった美味しいお弁当をいただきながらコミュニケーションをし、お互いに少し緊張がほぐれた。


【佐伯蒟蒻の見学】

佐藤さんが経営する、佐伯蒟蒻の工場に見学をさせていただいた。普段食べている蒟蒻が、たくさんの手間と時間をかけて食卓に並んでいることに気づき、「いただきます」ということの大切さを改めて感じた。


【散歩】

佐伯蒟蒻を見学した後、付近を散策した。

少しの時間の散歩だったが、葡萄の木、空き家、田んぼなど、「なぜ空き家になったのか」「この辺りにスーパーがないのはなぜ」「ここの畑はなぜ手入れがされなくなったのか」など普段何気なく見ている風景を少し意識して考察しながら見てみると、一つひとつの場面からさまざまな気づきが得られた。


【パン作り体験】

パンコミュニティ「Naturam」の定岡さん指導の下、夜ご飯に米粉パンをみんなで作った。定岡さんは、大学卒業後一般企業に就職したが、「ここで自分はどうなりたいんだろう」「自分のしたいことはこれ?」という違和感を感じ、人と人を繋ぐ、誰もが自然体でいられる居場所作りがしたいと思い、大好きな食べること・作ることを活かした道に進まれたという経緯を聞いた。

就職活動で焦っていた私にとって、とても元気づけられたお話で、自分も就活が終わっても入社して働き出しても自分と向き合う時間を大切にしたいと思った。


〇2日目

【結ファーム、恒次工業株式会社 見学】

午前中は、白キクラゲを栽培しておられる結ファームさんの事務所と作業所を見学させていただいた。竹村さんの前職は看護師で将来は、障がいを持っている方と一緒に働ける作業所を作りたいと話されていた。看護の道から、全く別の業界の農業、そして福祉と関わり、いろんなことに挑戦している竹村さんのお話を聞いて、自分がやってみたい、挑戦してみたいと思い、努力を続けていれば、やってみたいことが叶うということを改めて感じた大変貴重な時間だった。


続いて、恒次工業株式会社の恒次さんにお話を聞かせていただいた。企業の歴史のお話の中で印象的だったのが、創業からこれまでの間、時代に合わせて事業も変えていることであった。私は会社というのは、創業から、代々の伝統を守り続けるというのが一般的だと思っていたが、恒次さんは、代ごとでしている事業が違うと話されていた。伝統を守り抜くやり方だからこそ、良いと思う面もあるが、伝統に固執せず、柔軟にやり方を変えるのも、会社の在り方として、良いことなのだと思った。


【川でバーベキューの食材探し】

午後は、高校生と一緒に川に食料採集をしに行った。ターゲットは、ウシガエルとナマズ。

ナマズは、水中の穴に手を入れると獲れると聞いたため、片っ端から穴らしき穴に手を入れてみたが駄目だった。

しかしその後頑張ってナマズを見つけ、何も考えず鷲掴みにした時、子どもの時の後先考えずなんでも捕まえていた時を思い出してとても楽しかった。高校生もドンコや亀、エビを捕まえて、今日の夜のバーベキューの材料がたくさん集まった。アドレナリンが出ていたのか、川から上がってしばらくした後、足にたくさん痣や、擦り傷があったことに気がついた。


【バーベキュー】

獲れた食材、いただいた食材を使って、みんなでバーベキューをした。

いつもは、すでに食用として店内に並んでいる魚、肉を買って食べているが、今回は食用にするまでの加工を全て自分たちがしたため、食べる時に、いつもと違う感覚があった。


【高校生との会話】

今回参加した高校生は、3年生でみんな進路に悩んでいた。「自分の好きなことを仕事にするのか・趣味とするのか」「やりたいこと、学んでみたいことがない」などたくさん悩みを話した。私も高校生の時に「自分のやりたいことはなんだろう」「自分はどうしたいんだろう」と考え、今も同じ悩みで悩んでいることに気がついた。

現在私は、高校生の時にやりたいと思った福祉を専攻し、今は全く違う分野の別の企業に就職しようとしている。でも自分のした選択に後悔はあまりしていない、福祉を学んだからこそ、なんだか自分にも他の人にも優しくなれている気がするし、どこの企業に就職しても、福祉の視点は、必要だと自分が思っているからである。その時に自分がしてみたいと少しでも思っている方向に進むのが大切なのかなと感じた。


〇3日目

【染色体験】

葡萄の皮と玉ねぎの皮を使って、色染め体験を行った。特に玉ねぎの色が予想よりも綺麗な色が出ていて驚いた。自然の物でこんな美しい色が作れることに感動し、家でも身近にあるもので作ってみようと思った。


【最後に活動を通して感じたこと】

(展望台で撮った写真🤳)

今回の活動を通して、私は、子ども心を忘れないことの大切さに気づくことができた。

3日間の自分の中でのテーマ、目標は、この活動に参加した目的にある通り、視野を広げたり、地域課題について考えることだった。意識して問題を眺めたり、意識して自分から行動することの大切さを改めて実感した3日間だったが、無意識に自分が思ったり、動くきっかけのようなものに向き合った3日間だったと思う。

最初は意識して行動することに力を入れすぎて、高校生との会話もぎこちなかったり、堅苦しかったりしたが、素の自分が出せる場所(山や川など)に行き、高校生と話す方が自然な会話になっていることが多かったような気がする。

私は、なんでも興味が湧いて何も考えずにすぐに飛びついていく子どもだったが、そういった子どもになれる、自然体の自分で居られる居場所があることの大切さに気づくことができた。

振り返りの日に和気マルシェに行ったが、マルシェの中で子どもが大人と話したり、一緒に何かを作ったりする姿が印象的だった。子どもの時のこういった体験は、私も今もすごく覚えている。私は昔話を聞くのが好きで、父や母、祖父母に聞いても、子どもの時の遊んだ記憶は、すごく鮮明に覚えていて、楽しそうに話してくれる。そういった記憶や思い出は恐らく一生もので、かつその人のアイデンティティになるものだと私は思う。

そういった体験や自由に自分を表現できる、自分を出せる居場所を今後も見つけていきたいし、また自分が作れるようになりたいと思った。

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